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24.03.07

本多さおりの助かるキッチン収納術 パントリー収納編

整理収納コンサルタント本多さおりさんが指南
「キッチンが変わる。料理が楽しくなる4つの収納術」

うっかりダブり買いしたり、大容量パックをいつまでも消費できなかったり。果ては奥の方から賞味期限切れが出てきてがっかり…在庫が把握できず、結果、食材を無駄にしてしまう。こうしたパントリーの悪循環はどうしたら断ち切れるのでしょう。
「前回、収納場所には“優劣”があるというお話をしましたが、パントリーの場合も同じようにアクセスのしやすさによって“一等地”と“郊外”を使い分けるのがポイントです」と本多さおりさん。「人気のお店は立地のいい一等地に出しますよね。それと同じでよく使うものほど、便利なところに置く。反対に時々しか使わないものは不便な“郊外”にあっても困りませんから」
“一等地”と“郊外“、本多さんのパントリーではどうエリア分けされているのでしょうか?

パントリー(左)の位置はダイニングの壁(右)の裏側にあたり、丸見えにならないつくり。棚は可動式で、家電が増えたり、収納場所を変えるときは微調整しながら今の形に。

《 POINT.1 》 パントリーは“一等地“と“郊外”を使い分ける

上から3段目が「銀座」と呼ばれる一等地。左からヨーグルトメーカー、カゴに入ったお茶セットとパンセット。その隣にはなんと根菜(じゃがいも・玉ねぎ)と夫の私物入れ。最上段には食品ストック(春雨、グラノーラ、煎餅の大袋などかさばるもの)、2段目はおやつの入ったラタンのカゴとホットプレート。最下段には重量級の電子レンジと米櫃を並べて。
“一等地”の奥には朝食用に小分けしたシリアルも。昔、イケアで購入したクリア素材の棚を背面の壁に打ち付けて雛壇状に。センサーライトを設置して見えづらさも解消。
一番右端には、夫が帰宅したらスマホやイヤホンなどの私物をポンと置くためのバスケット。貴重品の置き場所が決まっていれば「あれどこだっけ?」もなくなる(はず)。

《 POINT.2 》おやつは小分けしてカゴにセットにしておく

おやつセットは勝手に食べられないように、子どもたちの手の届かない所(上から2段目)へ。
お菓子は小分けし、はさみとゴミ入れ(左手前の容器)も一緒にセットしておく。おやつの時間になったら、ここから数を決めて選ぶのがルール。

《POINT.3》収納アイテム選びにインテリア目線をプラス

見せてしまうことを前提にバンド編みのグレーのかごをチョイス。木×モノトーンが基調のインテリアにしっくりなじむ。大きめなのでグラノーラや春雨など、かさばるストックをざっくり入れておくのにもぴったり。
お茶とパンを入れている竹製のカゴは、中身がわかる「見通しの良さ」もポイント。

《POINTまとめ》

1.「人気のお店は一等地に」=「使用頻度の高いものほど便利な場所に」

2.オープン収納の場合、インテリアとの相性も考慮すると部屋の背景になじんですっきり。

  

《番外編》

ダイニングとパントリーを仕切る壁は、棚板の奥行きより幅を持たせて丸見えにならない工夫を。ちょっとひと休みしたいときに嬉しい、おこもり感のある“居場所”としても満喫中。

ビールを飲んだりポータブルテレビを観たり

「オープンな作りのパントリーですが、ダイニングテーブルからは死角になっているので丸見えになりません」。ここにスツールを置いてビールを飲んだり、ポータブルテレビを観てくつろぐことも。キッチンの一部を密かなプライベート空間として楽しんでいます。

最下段には無印良品のダストボックス。ふたをスライド式のタイプに買い替え、より省スペース化に成功。

ゴミ箱一式はパントリーの最下段に

キッチンの限られたスペースの中でゴミ箱をどこに置くかは悩ましいところ。本多さんのキッチンでは、キャスター付きのダストボックスをパントリーの最下段に格納。「以前はふたを上下に開け閉めするタイプでしたが、スライド式のふたに買い替えて、少し引き出すだけでゴミが捨てられるようになりました」

Photo:太田太朗
Interview / text:松本あかね

本多 さおりさん

生活重視ラク優先の整理収納コンサルタント。雑誌、書籍を中心に家事をラクに、暮らしを楽しくする整理収納の提案を行う。オンラインでのコンサルティングも実施中。著書は『旅は暮らしの深呼吸』(集英社クリエイティブ)、『暮らしをまわす ためず まよわず よどみなく』(エクスナレッジ)など多数。
https://hondasaori.com

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